自社の商品やサービスの海外進出を考える際、その国で商標登録を行うことは必要不可欠。そのためには、各国の商標制度について知っておくことが重要です。国によって商標登録できる範囲などが異なるため、日本で登録できたその商標も、国によっては認められないケースがあるかもしれません。そこで、ここでは日本企業が数多くビジネス展開している地域での商標の出願先や制度の特徴、審査基準などをまとめました。
中国の商標登録は「商標局」というところに出願する必要があります。「到達主義」を採用しているため出願書類を受領した日が出願日になります。商標として文字や図形、立体的形状、音声などは登録できますが、匂い、味、触感、ホログラムは登録できません。またすでに登録されていたり初歩査定された商標と同一または類似するときは登録が拒絶されます。
商標出願は韓国の特許庁で行います。審査で拒絶理由が見つからなければ公告され、瑕疵がなければ登録査定、登録料納付で登録証が発付されます。記号、文字、図形、音、匂い、立体的形状などは商標登録可能ですが、味、触感は登録できません。また類否判断では類似群コードが用いられ同一または類似があると登録が拒絶されます。
台湾で商標を登録する際は台湾特許庁に出願します。文字、図形、ホログラム、動きなどは商標登録可能ですが味、触感は登録できません。絶対的拒絶理由(識別力があるか)と相対的拒絶理由(類似していないか)が審査されます。出所が異なっていても両者の間に関係があると誤認する可能性があると類似商標と判断されます。
ヨーロッパには欧州連合商標(EUTM)があり、1件の登録でEU加盟国全体をカバーできます。文字、図形、ホログラム、音などは登録できますが匂い、国旗、政府機関などの名称は登録できません。識別力がなかったり品質誤認するなど絶対的拒絶理由が審査され、相対的拒絶理由は異議が申し立てられた場合にのみ審査されます。
アメリカの商標制度は「使用主義」が基本で商標登録を受けていなくても商業目的として使用することで権利が発生します。その他に各州が制定する登録制度と連邦制定法による登録制度があり多重構造になっています。音、匂い、色彩など登録できる商標の種類が多く、類否判断は類似性コードは無くケースごと議論して決めます。
日本に比べると人口も多く、今後経済的な成長も期待されるインドにおいて、商標登録を行おうと考える法人は多いのではないでしょうか。インドの商標権は、類否判断にイギリスの判例を用いるなどの特徴もあります。
かつてイギリスではEU法に基づく商標制度が確立されていましたが、離脱しその移行期間が終了した現在では英国知的財産用(UKIPO)により管理がされています。ここではイギリスにおける特許制度を解説しています。
タイではマドプロ条約やパリ条約に基づく国際商標出願も可能です。1931年に商標法が制定されて以降、何度かの改正を重ねて現在に至っているタイの商標登録制度について、概要や流れ、類否判断についてなど紹介しています。
グローバル化が進む昨今において、日本から進出する企業が増えているインドネシア。海外進出する際には知的財産権の保護が重要なポイントです。ここではインドネシアの商標制度について、概要などを紹介しています。
カナダで商標を登録するには、カナダ知的財産庁(CIPO)への直接出願か、日本国特許庁へのマドプロ出願のどちらかを行います。文字、図形、記号、立体的形状、色彩、音、動き、ホログラム、位置、香り、味などの登録が可能です。
香港で商標登録するには、現地の弁理士や弁護士などの代理人に依頼し、香港知識産権署に出願します。マドプロ出願は利用できません。中国本土やマカオ、香港などで商標登録していたとしても別に申請が必要なのでご注意ください。
シンガポールでの商標登録は、シンガポール知的財産庁(IPOS)に直接出願するか、日本国特許庁にマドプロ出願するかのいずれかで手続きします。文字、単語、名称、書名、数字、図形などは登録可能ですが、音響、匂い、味は登録できません。
マレーシアの商標登録手続きは、マレーシア知的財産公社(MyIPO)への直接出願かマドプロ出願の2パターンです。文字、図形、記号、立体的形状、色彩、音、動き、ホログラム、位置、香りなどが登録できます。
ベトナムはマドプロに加盟しており、マドプロ出願と直接出願の双方が可能。直接出願する場合は、ベトナム国家知的財産庁(National Office of Intellectual Property of Vietnam、略称は“NOIP”)が提出先となります。日本語のみの商標は登録困難というのが現実です。
バングラディッシュはマドプロに加盟していないため、マドプロ出願ができず、直接出願のみ。提出先は、特許、意匠、商標局(Department of Patents, Designs & Trademaarks、略称は“DPDT”)という機関で、英語とベンガル語の双方で書類提出が可能となっています。
カンボジアでは商標法が2002年に公布されました。商標を登録する場合は、カンボジア知的財産局(DIPR = Department of Intellectual Property Rights:DIPR)へと、商標出願をする必要があります。
トルコでは、トルコ語以外に英語・フランス語・ドイツ語での書類提出が可能であり、出願ルートが3つ存在しています。また、「先使用者」が認められているため商標を登録していなくても優位性が付与されているなど注意が必要です。
メキシコの商標は産業財産法などに準拠されており、直近では2020年11月に改正がされています。メキシコに対しての直接出願が行えるほか、マドリッド議定協定書の加盟国であるためマドプロに基づく国際商標の出願も可能です。
モンゴルはパリ条約とマドリッド議定協定書のどちらにも加盟しているため、それぞれのルートでの商標出願手続きが可能です。モンゴルではモンゴル知的財産庁(IPOM)が商標登録に関する政府組織であり、国際分類に準拠しています。
スリランカではスリランカ国家知的所有権庁と称する官庁に出願を行うことで、意匠や特許、標章及び商標に関する登録を受けることが可能です。出願後に審査が行われ、その後にさらに公告が行われ登録という流れで手続きが進められます。
パキスタンはパリ条約とマドリッド議定協定書(マドプロ)のどちらにも加盟しているので、どちらのルートでも商標出願手続きを行えます。また、パキスタンでは商標登録局が商標登録の機関となっており、出願・審査・公告・登録という手続きの流れになります。
北西ヨーロッパに位置するアイルランドでは、特許意匠商標長官が審査を行い、要件を満たしていると判断され受理された商標が保護対象となります。また、アイルランドではマドプロ出願による商標登録も可能となっています。
ペルーでは国内の規定に従って商標権が保護されています。特許庁に出願がなされた後方式審査を経て公告され、異議申し立てがない場合は実体審査が行われ登録に至ります。そして特許庁が登録を認可する決定を下すと、登録証が発行されます。
ボツワナへの商標出願については、直接出願する方法、マドプロに加盟していることからマドプロ出願を行う、またアフリカ広域知的財産機関(ARIPO)への加盟していることから、ARIPOを利用して出願を行うという方法が考えられます。
2006年にセルビア・モンテネグロ連合から独立したモンテネグロの商標制度の概要について紹介。国際商標出願の際には直接出願する方法に加えて、日本国特許庁にマドプロ出願出願を行うという方法もあります。
特許庁が発表している「特許行政年次報告書」によると、2019年に商標登録申請を拒絶された割合は全体の 約40% (※)。なんと、2.5件に1件が「登録に失敗」しているのです。商標登録を成功させるには、実際に審査を行っている特許庁での経験を持った弁理士に相談することがカギと言えます。
そこでここでは、特許庁での勤務経験がある弁理士が在籍しているかどうかに注目して3つの事務所をピックアップ。
ぜひ事務所選びの参考になさってください。

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