EU(欧州連合)で商標権を取得するためには、EU各国に出願するという方法があります。しかし、EUTM(欧州連合商標)を登録すれば、EU(欧州連合)加盟国全体で商標権を取得・保護できるのです。
文字商標や立体商標、音響商標や図形など視覚的に表現可能なものや、過去にはにおいの商標についての登録例もあります。ここでは、EUTM出願の流れや特徴、かかる費用などを解説していきます。
出願する際には、EUいずれかの国の公用語を第1言語とし、第2言語に以下のいずれかを選択しなければいけません。
権利範囲はディスクレームすることができ、それによって拒絶理由通知を避けられる可能性があります。
審査では、方式審査と絶対的拒絶理由のチェックします。
絶対的拒絶理由の審査でチェックされる点を挙げてみましょう。
他の商標と類似している場合については、異議申し立ての場合に審査が行われます。
EUIPOとEU各国官庁が先行する同一または類似の商標出願の有無について調査します。
先行する商標出願が合った場合は出願人と商標権者に通知されます。
調査報告後、1ヶ月程度で出願が公告されます。ここから3か月の間で異議申し立てが行われるのですが、出願人は2ヶ月のクーリングオフ期間が与えられます。
クーリングオフ期間で当事者同士で交渉し、和解することも可能です。出願が拒絶された際、出願人は答弁書を提出することができます。
異議申し立てがない、または異議申し立てが認められなかった場合は、商標登録となります。商標登録の存続期間は出願日から10年です。
登録は更新でき、原則存続期間満了月の末日前6ヶ月以内に行わなければいけません。
登録しても、過去5年間使用されていない商標は取り消しとなります。また、登録後に登録商標の所有者から後から出願された登録商標を無効とする宣言を出すこともできます。
EU加盟国の商標権獲得を1度の出願でカバーできるため、各国に出願するよりも容易です。
また、更新手続きも1度で済ませることが出来ます。
商標が5年間不使用の場合は取り消しとなりますが、EU加盟国のいずれかの国が使用していれば取り消しは行われません。
EU加盟国の中で多数の国での出願を考えている場合、各国に出願するよりも費用を抑えることが出来ます。
EUTM出願では、EU加盟国すべてに出願を行う為特定の国を指定した出願を行えません。
また、EU加盟国の中で1か国でも拒絶されれば商標登録が受けられません。この場合、EUTM出願ではなく各国出願に切り替えることになり、新たに現地代理人費用が発生します。
EU加盟国のいずれかで商標の取り消しや無効が確定した場合、すべてのEU加盟国で権利が消失します。
商標権の譲渡については国ごとに行えず、加盟国一括での譲渡となります。
審査では方式審査と絶対的拒絶理由のみがチェックされるため、相対的拒絶理由は審査されません。
同一や類似の商標があることで、出願後に異議申し立てを受けるリスクがあります。
| 1区分 | 2区分 | 3区分以上 | |
|---|---|---|---|
| 出願料 (ユーロ) |
850 | 900 | 追加150/追加区分 |
| 更新料 (ユーロ) |
850 | 900 | 追加150/追加区分 |
商標登録時には費用は不要となっています。
また、商標登録が先行商標と重なり無効となるリスクを避けるため、出願前にEU加盟各国の商標調査をすることが望ましいと言えます。この際の費用は、現地代理人に依頼すると約1,200~1,500ユーロかかります。
登録後についても、類似商標登録を避けるために定期的に調査をすることが望ましいでしょう。
出願前調査と登録後の調査については、日本の国際特許事務所、法律事務所でも行っています。こちらの費用は事務所によって異なりますので、一度確認してみると良いでしょう。
EUTM出願では、2021年2ヶ月現在EUに加盟している27か国において一度での商標登録出願が可能です。
EU非加盟国である英国やノルウェー、アイスランド、リヒテンシュタインに対しては、各国に対し別途商標登録の出願が必要です。
特許庁が発表している「特許行政年次報告書」によると、2019年に商標登録申請を拒絶された割合は全体の 約40% (※)。なんと、2.5件に1件が「登録に失敗」しているのです。商標登録を成功させるには、実際に審査を行っている特許庁での経験を持った弁理士に相談することがカギと言えます。
そこでここでは、特許庁での勤務経験がある弁理士が在籍しているかどうかに注目して3つの事務所をピックアップ。
ぜひ事務所選びの参考になさってください。

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